不可説日記

日常の何気ない出来事を極度に歪曲してつづります

不可説転・倒(雑記不可説ボツネタ集)8月分

学校の新聞に書いているコラム「雑記 不可説」でボツになった文章と、ボツを免れて新聞に載った文章をここに書いておきます。

ボツネタ2つ。

湯けむり納豆巻き温泉身ぐるみひっぺがしバラバラ事件

どうもこんにちは。そんなことより納豆巻の話だ。これは国際寿司連合に訴えられかねないことなので書くのが憚られるが、中学生のときに私の家の玄関の前にコンビニの納豆巻の「中身だけ」が落ちていて、無残にもノリを引っぺがされてすっぱだかで地に臥していたところを近隣住民の納豆巻く男さん(69、自称無職)により発見された。遺体に指紋などは付着しておらず、死亡推定時刻も不明である。こんな落とし方をするということはマンガでよくあるように納豆巻くわえた女子高生が大慌てで走っていたところ中身だけ落としてしまったということであり、そんな独創的なことをするのは某高校生に他ならないであろう。よって二年前のあの日に納豆巻くわえて走ってた人は国際寿司保護法違反で謝りに来なさい。これからは某コミュニティバスをくわえて走るように。

田んぼ大抗争

昔、とあるシケた田舎町に住んでいたころ、図書館まで行く田んぼ道を歩いていたら、ザリガニのハサミがたくさん落ちていた。私特有の賢明な洞察力をもって考えたところ、これは分裂したザリガニ組と神戸ザリガニ組の抗争のあとであると考えてさしつかえなかった。最近また分裂して任侠団体ザリガニ組というのができたらしいので、今もあの町の田んぼ道では任侠の道を行くザリガニたちがパチンパチンとはさみをぶつけ合うことが響き渡っていることだろう。いずれはあなたの家にもザリガニ組の取り立て屋さんが来るはずである。ドンドンドンドン、いるの分かってんだぞ、エサよこさんかい、エサよこさんかい。ペットショップで売ってるカリカリのやつ。

新聞に実際に載ったネタ。

納豆巻き

ゴリラといえばもちろん納豆巻きだが、先日僕の家の玄関の前に納豆巻きが落ちていてたまげた。とっさに警察に通報した。「もしもし、人が死んでいます!」「納豆巻きだろ、わかってんだぞべらぼうめ」「能力者なんですか?」「ああ、そうだ」「すごい!どこで事件が起こっているかとかもわかるんですか?」「いや、納豆巻きが落ちてる位置だけだ」べらぼうめ!と思って電話を切る。すると、落ちてた納豆巻きが話しかけてきた。「ぼくはみんなにおいしく食べてもらうために生まれてきたのに、捨てるなんてひどい!」意気投合した僕と納豆巻きはラインを交換した。

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挿絵