不可説日記

日常の何気ない出来事を極度に歪曲してつづります

前期試験を終えての感想 其の一[帰郷編]

まさか自分が大学受験をするなんて思っていなかったのだ。「受験がめんどくさいから大学には入らん」とわめき散らし、国際指名手配を受けていた小学生の自分に「お前、大学受けるで」と言ったらどんな反応をするだろう?驚いてダチョウの卵を投げつけられるかもしれない。あるいは、「そんなのウソだ!」と叫んでダチョウの卵を投げつけられる可能性もある。ダチョウはたまったものではない。私が大学受験をしたせいで、試験時間中にダチョウが絶滅してしまった。

二日に及ぶ試験が終わり、ダチョウは言った。「お前落ちるぞ」と。なぜかといえば、数学が全然できなかった以前に、字が汚すぎるのである。国語と地歴の時、なんだか時間が余るなあ…と思っていたのだが、それは字をてきとうに書いていたからだ。

「高校の採点者はやさしい。受からせるために採点してるのだから、ある程度字が汚くても、はたまた解答欄からはみ出していても、マルをつけてやる。しかし大学の採点者はきびしい。落とすために採点してるのだから。受験者が多すぎるから、字が汚くて読めない答案はバッサリと切ったほうが都合がいいんだ」と職員室のジャイアントモアが言っていた。とうぜん、字が汚い答案は読まれないばかりか、ウミネコの餌にされる。ウミネコがそれを食べ、尻から点数が排出される。しかし、消化の過程で点数は半分になってしまう。たとえ書いている内容が同じでも、字がきれいな答案が優先的にハシビロコウの餌として与えられ、点数が1.2倍される。

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私の母校の警備員のジャイアントモア。卒業式のときに絶滅した

 

そんなことを考えながら、帰りの列車に乗っていた。列車ではタンチョウが車内販売でキジの肉を売っていた。同じ鳥なのだが、仲間意識はないらしい。キジの肉とコーヒーを買い、両者を持参していたヨーグルトに混ぜて食べた。こうすると合格できる…というジンクスが、雲南省少数民族の間で流布している。何を隠そう、私は雲南省出身のハシブトガラスなのだ。